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キャリアコンサルティング

2018/05/28

【コラム】従業員の「人生100年時代」を彩るためのキャリアコンサルティング

 「キャリア」という言葉を聞いて、何を連想するでしょうか?おそらく、役職や年収、経験、職歴など、職業に関することを連想する方が多いのではないでしょうか。

  少子高齢化の進行や雇用の流動化、AIの発展、働き方改革、副業の解禁など、昨今、労働市場が大きく変化しています。特に、終身雇用制の衰退や定年の引き上げに関しては、60歳定年制から65歳定年制を取る企業が多数を占め、最近ではさらに70歳への引き上げや、定年制自体を廃止する企業も現れています。

 企業側から見ると、採用難による人手確保という観点が大きいでしょう。逆に労働者側から見るとどうでしょうか?単純に、人生において働く期間が長くなるとも言えるのではないでしょうか。

 また、長寿化により、私たちの寿命も年々長くなっています。現在は平均寿命としては80歳代半ばですが、近い将来、100歳に近づいていくとも言われ、「人生100年時代」という言葉も広まってきました。

 つまり、私たちは生きる期間が長くなり、それに伴って仕事に関わる期間も長くなっていくということになります。

  では、「人生100年時代」を迎える私たちは、どのように「キャリア」を考えれば良いのでしょうか?冒頭に記載したように、仕事や職業に関することだけを考えれば良いのでしょうか?

 人生をいきいきと生きるためには、最近は「キャリア」自体を「人生」と捉えるようになってきています。「ライフキャリア」として考えると言っても良いでしょう。その考え方で有名なキャリア理論が、ドナルド・E・スーパーが唱えた「ライフキャリア・レインボー」です。

  「ライフキャリア・レインボー」は、人間が成長する過程で、「子ども」「学生」「余暇を楽しむ人」「市民」「職業人」「配偶者」「親」「家事をする人」というような「ライフ・ロール(人生の役割)」をいくつも演じており、それが重なっていくことによって虹を描くというものです。

 例えば、赤ちゃんのライフ・ロールは「子ども」だけですが、成長し学校に入学すると「子ども」だけではなく「学生」が、友人と遊び始めると「余暇を楽しむ人」が加わります。また、アルバイトを始めると「職業人」が追加され、成人し選挙権をもつと「市民」にもなり、結婚すると「配偶者」、子どもが誕生すると「親」というライフ・ロールが加わります。

 一方、定年し仕事を辞めると「職業人」ではなくなり、両親が他界すれば「子ども」の役割も失います。このようにライフ・ロールの組み合わせは、成長の段階で変化していきます。

 最近、社会人大学や専門学校、通信教育などで学習する社員や、サークル活動への補助を充実、家族ぐるみのイベントを開催する企業が増えてきました。「学生」や「余暇」という役割も、人生において「親」や「子ども」と同じように充実させることが大切に考え始められているのでしょう。

  「ライフキャリア・レインボー」は、人によって様々な色合いになります。いつ、どのような役割を担い、その役割をどのようなバランスで重ねていくのかは、個人が考えることです。自分自身が良かったと思えるようなレインボーを描けるようになることが、「人生100年時代」をいきいきと生き抜くために必要でしょう。

  そのような時代において、企業が従業員の「キャリア」を支援していくためには、「職業としてのキャリアの成功」から「ライフキャリアの充実」にシフトする必要があります。その観点から、企業の人事担当者やキャリアコンサルタントは人材育成・開発を考えることが求められるでしょう。

  人生100年時代」を生き抜くために、自分色に染まった「ライフキャリア・レインボー」を実現していくことが、従業員一人ひとりが豊かな人生を築くことに繋がるでしょう。そして、私たちキャリアコンサルタントは、その支援を果たすべく、日々、邁進しています。

(文:エムキャリ・コラム編集部)

 

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